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僕の魔法の黄色い靴

ヴィクトール・フランクルの思想と「 生きがい 」

少しばかり哲学的なものの言い方をしてみますと・・・
私は「 何のために生きているんだろうか ? 」「 こんな人生に意味なんてあるんだろうか ? 」
なーんて・・・しばしば考える事もあります。
そこで " ヴィクトール・フランクル " の論文「 医師による魂の癒し ( 邦題 : 死と愛 ) 」に
ついて考えてみようと思います。
※ ヴィクトール・フランクル ( Viktor.Emil.Frankl ) ー1905~1997ー
  オーストリアの精神科医・心理学者で 著書 :「 夜と霧 ( 意味を求めて ) 」ー1945ー は
  アメリカ議会図書館調査で「 私の人生に最も大きな影響を与えた本 」の第7位に選ばれ
  ています。
フランクルは・・・
「人間が人生の意味は何かと問う前に 人生の方が人間に対し問いを発してきている。だから
 人間は 本当は生きる意味を問い求める必要などないのである。人間は 人生から問われて
 いる存在である。
 人間は 生きる意味を求めて問いを発するのではなく 人生からの問いに答えなくてはなら
 ない。そしてその答えは それぞれの人生からの具体的な問いかけに対する具体的な答え
 でなくてはならない。」ーヴィクトール・フランクル『死と愛』みすず書房 1961年ー
と述べています。つまり 私の様に悩む必要は全くないと言っているのですよ !
とかく我々は「幸せになりたい」「望みを叶えたい」・・・と幸福を求め続けています。
結局は 不満感だけが続いて行き これを「幸福のパラドックス( paradox )」と言います。
幸福のパラドックスに陥らずに「自分のしたい事」ではなく「人生が自分に求めている
もの」を見つけなさい・・・とフランクル心理学は説いています。
またフランクルは 3の価値領域を念頭にし それを指標として自分の「実現すべき意味」
自分の「なすべき事」を探してほしいとも述べています。
その価値領域は・・・
1. 創造価値=職業がどうこうではなく 自分に与えられた仕事にどれだけ最善を尽くして
       いるかが大切である。
2. 体験価値=何かを体験する事で「自分を必要としてくれる人がいる」「自分が何かの
       役に立てている」と感じ取れる事。
3. 態度価値=自分自身ではどうしようもない状況や 変える事のできない運命に直面した
       時の その窮状に対してとる態度によって実現させる価値の事。

一般的に「生きがい」と言うと 対象を指す場合と 感情を指す場合がありますよね。
生きがい =生きがいを感じさせる対象である。
生きがい感=生きがいを感じる人の感覚・感情を表す。
このように呼び分ける事もできると「神谷美恵子先生」は述べています。
※ 神谷 美恵子 ( かみや みえこ )ー1914~1979ー
  ハンセン病患者の治療に生涯を捧げたことで有名な精神科医
神谷 美恵子先生は・・・
「人は長い人生の間には ふと立ち止まり 自分の生きがいは何だろうか ? と考えてみた
 りすることがあり 大まかに次の様な問いが発せられている・・・。
 1. 自分の存在は何のため または誰かのために必要なのか ?
 2. 自分固有の生きて行く目標は何か ? あるとすれば それに忠実に生きているか ?」
と述べています。ー神谷美恵子『生きがいについて』みすず書房 1980年ー
人が最も「生きがい」を感じるのは 自分がしたいと思うことと義務とが一致した時で
「生きがい感」を一番感じる人は 使命感に生きている人( 自己の存在目標を自覚して
自分の生きている必要を確信でき その目標に向かって歩いている人 ) ではないか・・
とも述べています。

私的な結論としては・・・
これらの問いかけや悩みは 自分自身の価値観や態度の決定に対する問いかけである。
ともかく 私は「誰かのため 何かのため生きている」こんな私でも「誰かの役に立て
ている 何かの役にもなっている」と感じられる価値観で暮らしてみようと思います。
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by m-kanbara | 2010-01-21 02:03

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